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2021/04/21 13:30:57

読書と仕事

 今年に入ってから読んだ本は、元日から数え始め、このブログに「読書と仕事」というテーマで投稿依頼があった日までの80日足らずで23冊となりました。2010年4月に一念発起し、①outputとして日記をつける②inputとして、「古典から昭和に至る日本文学」と「海外文学」のそれぞれ名著と言われる名著を読みまくる、と決意して早11年が経とうとしています。日記はB5ルーズリーフで5cmドッチファイルがもうすぐ9冊目になります。読書はもうすぐ600冊になります。蔵書は1500冊を越えていると思います。最近は読書といっても、文学作品は減り、むしろ政治・哲学・歴史・経済等の書物を読むことが多くなりました。それは新型コロナウィルス感染拡大により、今までの生活様式が一変し、価値観や人生観について再考を余儀なくされたのかもしれません。これから先どうなるのだろうか、との不安が拭いきれずにいるからかもしれません。

 私は、若い頃読書は嫌いでした。それでも何とか大学を卒業し、就職も果たしました。でも30台半ばに大きな転機を迎えました。仕事で作成した書類の内容について、上司から「もう少し読書した方がいいね。」と。その後何日かしてから、その上司と何人かの同僚とで行った新橋の居酒屋で、上司に前述の指導の真意を聞き直しました。
 そうしたら、上司曰く「まず、語彙力に欠け、表現の仕方もストレートでドライ。論理展開も単調で、とても何とか承認してあげたい、という気持ちが湧いてこないのだ。文章力をつけるには、本を読むしかないのだよ。特に、文学作品をね。」と言われました。いまだに、この日のこのシーンは私の頭の中にはっきり残っています。

 それから約10年間は歴史文学などを中心に暇あれば読書をしました。40台後半になる頃には「君はメモがうまいね。」などと言われるぐらいになっていました。
仕事の本質は、如何に効率的に情報をinputしながら、その情報を咀嚼し、如何にスピーディーに価値あるoutputをするかだと思います。読書はinput、書類を書いたり、発表したり、メールを送ったりするのはoutputです。inputが貧弱ならoutputも貧弱にならざるを得ませんよね。
 本を読まない人の書いた文章には誤字・脱字が多く、読み手に嫌な思いをさせることが多いです。文学を読まない人はものの考え方が浅く、想像力に欠ける人が多いです。また人間だけが持っている感性の「知」が感じられないと、精神的に豊かな人生も送れないと言われます。以前読んだ本の中にこのような一節がありました。「人間は知性と判断力を高める義務がある。」と。そのためには一にも二にも読書です。

 私のささやかな夢は、
①自分の人生をエッセイで綴れる人間になりたい
②『江戸の読書会(前田勉著、平凡社ライブラリー)』のような有志を集めての本読みの会をやってみたい。
③そして2025年までには、『資本論』『歴史の研究(アーノルド・トインビー著)』『失われた時を求めて(マルセル・プルースト著)』そして原文で『源氏物語』を読みたいと思っています。

 さて最後に、冒頭の今年に入って読んだ本ってどんな本?と思う方がいらっしゃると思いますので、今年読んだ本のうち、私のBEST3だけお伝えします。



 まず第1位は『競争の戦略(マイケル・ポーター著)』です。3回目の通読となります。企業経営の最も重要な戦略策定にあたっての「3つの基本戦略」である①コストリーダシップ②差別化③集中を示し、40年近く前に出版された本ですが、いまだに色褪せることなく、米国ビジネススクールの必読書中の必読書です。
 第2位は『プログレッシブ キャピタリズム(ジョセフ・E・スティグリッツ著)』です。著者は2001年のノーベル経済学賞受賞者で、昨年日経新聞に掲載された「エコノミストが選ぶ経済図書ベスト10」の第3位にノミネートされた本です。レーガン政権以降の新自由主義経済による格差の拡大が特に中間層と言われる階層に属する米国民を蝕んでいる状況を克明に説明しており、これほど米国は疲弊しているのかと驚かされる一書でした。
 そして、第3位は『見えない手-中国共産党は世界をどう作り変えるか(クライブ・ハミルトン、マレイケ・オールバーグ共著)』です。昨年読んだ『China 2049』に続き、中国共産党の世界戦略が今どのような状況か、驚く内容です。
 他の本は、仕事でご一緒した際にお教えします。最後までお読みいただきありがとうございました。

                        「所沢サクラタウン」をこよなく愛する社員より


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