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2022/06/03 13:22:58

VMwareってなぁに?

はじめまして、今回VMwareについてのブログを書かせていただく T.M です。

このブログをお読みの皆さんはVMware(ヴイエムウェア)をご存じでしょうか?
「テレワークに使うもので、仮想マシンがどうのこうので、名前は聞いたことあるけどよく知らない」くらいの方も多いかもしれません。
このブログは、「読めばVMwareのことを知ったかぶりできる」レベルを目指してまずは初歩の初歩、「VMwareとはそもそもいったいどのようなものなのか」からご紹介したいと思います。
これを読んで、VMwareの話題になったときに「ソウデスヨネー!」と頷けるくらいになっていただけると幸いです。



▼ VMwareとは
まず、VMwareとは一言で言うと「VMware社が販売しているたくさんの仮想化ソフトウェアを包括するシリーズ名」のことです。看板商品のシリーズ名と会社名を一緒にするのは昨今のソフトウェアハウスでは、よくあるケースですね。
VMwareが仮想化ソフトウェアなるものということは分かりましたが、では「仮想化」とはいったいどういうことなのでしょうか?仮想化はVMware社だけがやっている独自技術というわけではありません。ここで前提知識を学んでいきましょう。



仮想化とは簡単に言ってしまえば、「コンピュータの中でコンピュータを動かす」こと、およびその技術のことです。コンピュータの中で動くコンピュータのことを「仮想マシン(VM:Virtual Machine)」と呼び、その仮想マシンを動かすためのソフトウェアのことを「仮想化ソフトウェア」と呼びます。なお、仮想マシンに対して、そうでないマシンのことを区別のために物理マシンと呼ぶことがあります。いろいろな会社が様々な仮想化ソフトウェアを販売していますが、VMwareはそのうちの一つというわけですね。

さて、わざわざコンピュータの中でコンピュータを動かしていったいどういうメリットがあるのか、疑問に思った方もいるでしょう。仮想化のメリットは「物理面のコストが削減できる」「物理的な制約を無視できる」という点です。

具体的に挙げると、1台の物理サーバで何台も仮想マシンを動かせば、そのぶん必要なハードウェアを減らせるので、機器の購入費用はもちろん、ハードウェアに関する運用コストや保守コストを削減することができるわけです。また、仮想マシンはCPU/メモリやストレージ容量を自由に増減できたり、同じスペックの仮想マシンを一度に何台も作ることも可能です。さらにネットワークさえつながっていればどこでも仮想マシンを使えたり、物理マシンでは大変なアレコレを簡単に行うことができるのです。





▼ VMware製品群の紹介
VMwareの話に戻りましょう。VMwareは仮想化の分野における最大手でデファクトスタンダードとも言える製品シリーズです。VMwareの製品シリーズはいくつかの分野に分かれていて、各分野の製品群をSuite(スイート)という括りで呼んでいます。以下、代表的なSuiteとその製品について概要を説明します。

【vSphere(ヴイスフィア)】
最も基本となるベースの製品群です。仮想マシンを動かすための基本製品と、運用を助ける各種製品が含まれます。まずは、VMwareの基盤を構成する「ESXi(イーエスエックスアイ)」。ハイパーバイザーと呼ばれるサーバOSで、この上に仮想マシンを建てていきます。そして、ESXiサーバをまとめる管理サーバの「vCenter(ヴイセンター)」。複数のESXiを連携させて、効率的な運用や冗長化の機能などを提供します。

【vRealize(ヴイリアライズ)】
主に仮想環境のデータを収集して監視や解析を行うことに特化した製品群です。なお、下記製品はvSphereを購入するとセットで付いてきます。
「vRealize Operations(ヴイリアライズオペレーションズ)」略してvROps(ヴイアールオプス)。仮想環境の利用状況を監視/解析する製品です。
「vRealize Log Insight(ヴイリアライズログインサイト)」略すとvRLI(ヴイアールエルアイ)または単純にLog Insight。
各製品のログをまとめて収集するログサーバで、VMwareに特化した監視や解析を行うことができます。

【Horizon(ホライゾン)】
仮想デスクトップや仮想アプリケーションを提供する製品群です。コア製品となる「Horizon」を中心にそれをサポートする製品が付随します。リモートワークで自宅PCから会社PCの操作を行うこともあるかと思いますが、そのための技術の一つが仮想デスクトップです。これをコンピュータ丸ごとではなく、アプリケーション単位でリモート操作できるようにする技術を仮想アプリケーションと言います。

【NSX(エヌエスエックス)】
ネットワークの仮想化とセキュリティを提供する製品群です。基本的には製品としての「NSX」そのものを指します。仮想化による自由度の高いネットワーク構成と、細分化可能なファイアウォールによるセキュリティの向上が特徴です。

他社製品との比較についても簡単に触れておきます。よく比較対象にされるのは以下の2製品です。
• Microsoft Hyper-V:サポートするOSはVMwareより少ないですが、料金体系の違いから小規模の場合はHyper-Vのほうが有利な場合があります。
• Citrix:仮想デスクトップの分野ではVMwareと肩を並べます。自社だけでなく他社のハイパーバイザーもサポートするというのも特徴です。

▼ まとめ
VMwareは仮想化分野でトップシェアを誇る製品シリーズ(およびその販売会社)です。
仮想化により、物理環境では削れなかったコストの削減や、物理に縛られない活用方法などが実現できます。幅広い分野で優れた仮想化製品を展開しており、VMwareだけで幅広いニーズに応えることが可能となっています。

弊社東洋システムでは、VMwareやHyper-Vを用いて2台の物理サーバ上に大切なサーバを仮想化することで、お客様環境上で動いているサーバの可用性を高める対策などの支援を行っております。構築の流れや活用事例などについてご興味のある方は、お気軽にご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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